福島県いわき市のスーパー「マルト」生鮮担当者にインタビュー!
~評価の高い福島の「常磐もの」をさらに美味しく食べてもらいたい~
福島県いわき市を中心にスーパーマーケットを展開する「マルト」では、福島県いわき市で水揚げされた「常磐(じょうばん)もの」を取り扱い、「ごひいき!三陸常磐キャンペーン」にも参加しています。「マルト」を運営する株式会社マルト商事の生鮮本部デリカ部寿司課次長 草野 雄大氏と、生鮮デリカ本部鮮魚部次長 木村 博樹氏に、常磐ものの魅力について聞いてきました!
常磐ものの魚を使ったコラボ商品がいろいろ
「常磐もの」というとどんな魚があるのでしょうか?
木村氏:「常磐もの」は、震災前から東京・築地市場などの水産関係者の間で高く評価されていました。モチモチした食感が味わえるカツオやマグロ、底引き網漁で獲って活締めにするヒラメ、冬の鍋の定番アンコウなどが有名です。
「マルト」ならではのおススメはありますか?
木村氏:「マルト」では、常磐ものを地元の方々により美味しく食べていただくために、地酒「又兵衛」を使った縞ほっけや、地元の高校生とコラボしてレシピを開発した総菜など、ひと工夫した水産加工物を販売しています。中でも、常磐ものを具に使ったおにぎりは、一般社団法人全国スーパーマーケット協会主催の賞を受賞している自慢の一品です。
地元愛の強いいわき市から、常磐ものの魅力を届けたい!
ほかにも地元とのコラボ商品はありますか?
草野氏:いわき市で80年以上続いてきた「割烹一平」の長谷川親方に監修いただいた商品があります。親方が店を閉める際に、「自分の技術を引き継いでほしい」とお声がけいただいたことがきっかけで、当社社員に定期的な研修を提供してもらっているんです。そのご指導の下、常磐ものを使った寿司や総菜などの商品を開発してきました。
地元の方々との連携が盛んなのですね。
草野氏:東日本大震災でいわき市もダメージを受けましたが、そこから復活しようと、みんなで地元の水産物に力を入れてきました。当社も、創業以来地域の方にずっと支えられてきたので、少しでも恩返しがしたいと、その輪に参加しました。こうした連携が広がったのは、いわきの土地柄もあると思います。地元愛が強い方がたくさんいらっしゃいますからね。
今は、福島の水産物にスポットライトが当たっている機会を利用して、クセがあって市場ではなかなか流通していなかった「未利用魚」を売り出そうとしています。未利用魚に付加価値を付けることができれば、お客様にも新しい商品を提供できますし、地元の漁師や関係者に還元もできます。たとえば、「ホシザメ」という魚は臭みがあるのですが、長谷川親方にもアドバイスをいただき試行錯誤を重ね、ご好評をいただける商品が完成しています。
消費者の皆さんにメッセージをお願いします!
草野氏: 東京の催事でも製品販売をおこなうことがあるのですが、「応援しています」「いわき市はとても良いところだよね」といったありがたい声をたくさんいただき、責任をもって常磐ものを提供していかなくてはならないと改めて感じています。福島の水産物は、どこと比べても負けない品質だと思っています。また、福島には、風評影響が生じないように頑張っている人がたくさんいます。商品を通して、そうしたおいしさと地元の声をひとりでも多くの方に届けたい。そのためにも、コンテストでも認めていただけるような、質の高い商品開発を続けていきたいですね。
木村氏:水産物は毎日の家庭の食事を支えるものですから、子どもたちにはおいしく食べてもらいたいし、年配の方が知っているおいしい食べ方を伝えていきたい。そのために、さまざまな方と連携して、新しい商品を開発していくのが我々の役目だと思っています。そうすることで、地元の水産物のおいしさを後世に引き継いでいきたいです。