ごひいき!三陸常磐キャンペーン

2023.05.31

千葉県漁業協同組合連合会にインタビュー!
江戸前を次世代につなぐ、持続可能な取り組み

三陸常磐エリアの豊かな海の幸などを多くの皆さんに知って、味わって、楽しんでいただくための「ごひいき!三陸常磐キャンペーン」。3月18日(土)・21(火・祝)・22(水)・24日(金)に、東京ドームで行われた読売ジャイアンツのオープン戦4試合は「ごひいき!三陸常磐キャンペーンデー」が開催されました。イベントの一環で試合の開始前に、三陸常磐産品を両チームへ贈呈するセレモニーが行われました。

21日には西村康稔経済産業大臣とともに、千葉県漁業協同組合連合会会長で全国漁業協同組合連合会の会長も務める坂本雅信さんが、読売ジャイアンツとDeNAベイスターズの選手へ三陸常磐産品を贈呈。「独特な雰囲気のある東京ドームのグラウンドに立つ貴重な体験でした」と感想を語りました。贈呈式の後、坂本さんに千葉県の海の幸のおいしさのヒミツを聞いてきました!

黒潮の北限に位置する銚子港などの海産品を贈呈

西村大臣とともに三陸常磐の海の幸の盛り合わせを両チームに贈呈した坂本さん

今回の贈呈品についてお話をうかがいたいと思います。千葉漁連さんとしては二品を贈呈されていますが、1品目の「銚子つりきんめ」について教えてください

はい。名前のとおり、千葉県銚子市の外川地区漁業者が水揚げをしているきんめだいです。1匹1匹を丁寧に扱い、市場に出しています。きんめだいはどちらかというと南の魚で、千葉県では、暖流である黒潮に乗ってきます。銚子の地が黒潮の北限に位置するということで、最も北で水揚げされるきんめだいになり、年間を通じて脂ののりがいいといわれています。

黒潮の北限の寒さで脂がのる!

そうなんです。上品な味わいの脂で脂肪分が高く、魚体に傷がつかない手釣りのきんめだいです。消費者の皆さまをはじめ、市場でも高い評価を受けています。千葉を代表する優良な水産物として「千葉ブランド水産物」の認定がありまして、その第1号に認められました。

そちらを選手が召し上がると思うとまた、感慨もひとしおです!もう一品は「九十九里産いわしオイルサーディン」ですね。

こちらは九十九里沖で獲れたいわしを加工したものです。ヨーロッパやアメリカなどでよく作られている缶詰を、千葉県のいわしを使って独自の製法で作りました。おつまみやサンドイッチにも合うのですが、真空加熱される缶詰にすることで骨まで食べられて、栄養価が高い製品になっています。

入梅いわしに初ガツオ、プライドフィッシュが続々!

千葉漁連イチオシの「いわしフライ」を手にする坂本さん

東京ドームには「プレミアムラウンジ」というホテルメイドのビュッフェコーナーがありますが、今回はキャンペーンとのコラボレーションで千葉漁連さんからはいわしフライが提供されました!

私も試食もしました。おいしかったです!こちらは銚子で水揚げした真いわしを使ったフライです。いわしは青魚なので独特の風味がありますが、食べやすくするために塩麹に漬け込むなどのひと工夫を加えています。ふっくらとした食感で、私たちの漁連が加工から販売まで行うおすすめ品なんですよ!

自ら加工する製品なんですね。まさにプレミアム。また、これからのシーズンでおいしくなる海の幸も知りたいです。

真いわしは通年、水揚げされますが、梅雨入り時期の銚子港の「入梅いわし」が有名です。一年で一番、脂がのって大型化します。魚の本当のおいしさを再認識するための「プライドフィッシュ」という、漁師がプライドを持ってすすめる魚があるのですが、入梅いわしが選ばれていますよ。また、5月頃までの春の風物詩として旬を迎える「初ガツオ」もプライドフィッシュです。勝浦は日本一の初ガツオの水揚げ港です。

家庭でも手軽に食べられるように加工した「いわしフライ」はビュッフェでも人気商品に

江戸前のおいしさを今に伝える!

今回のキャンペーンでは、東京ドームの来場者が抽選で当たるプレゼントも用意してくださったのですよね!

はい。「韓国風味付けサラダ海苔」、「江戸前千葉産焼き海苔寒摘み」と、先ほどの「九十九里産いわしオイルサーディン」をご用意しました。寒摘みの海苔は、1月初めまでに採れた黒々と深い色合いの上質な海苔を厳選し、じっくり焼き上げたものです。高級寿司店や料亭などからのご用命のほか、贈答用にも喜ばれている商品です。昔から江戸前海苔として重宝されています 。すべてECサイトからも買えますよ。

江戸前海苔!

千葉県は海苔が採れるんですよね。元々江戸前の海苔は、江戸湾ともいわれる東京湾で採れていた海苔のことです。東京湾は東京都、神奈川県、千葉県に囲まれていますが、今ではその大部分を千葉県の海苔漁業者が生産しており、江戸からの伝統を引き継いでいます。

魚の体長のストライクゾーンで、持続可能な漁業に?

引き継いでいくというお話の流れで、海の幸を将来にわたって提供する取り組みがあれば教えてください。

例えば先ほどの釣りきんめでいえば、きんめだいは深海魚なので、1匹1匹釣り上げていますが、釣り上げても生きているんですね。ですから、私たちが決めた体長に満たない小さなものは、また海に戻しています。自分たちで体長の制限をして品質を一定にする取り組みです。小さいものは脂のりもよくないので品質を下げてしまうことになりますし、命をもらうわけですから大切に食べていただきたいと思っています。体長制限のほかに、針の数の制限や漁獲時間を決めて獲りすぎないような取り組みなどを行っています。限りある資源を次世代に残していきたいし、もちろん、自分たちもおいしい魚をずっと食べ続けていきたいですしね。

震災を乗り越えた、今のおいしさを食べて応援!

三陸常磐の海の幸を盛り上げたいという思いは共通の願い

「ごひいき!三陸常磐キャンペーン」としてさまざまなイベントを開催していますが、キャンペーンに期待することはありますか?

千葉も海に面していることで、東日本大震災で被災しました。その大変な被害によって、一旦は漁業をどうしようかと言っていた人たちが、今、復活して一生懸命に生産しています。12年前のことを忘れずに、ここまで復活させてきたのだから、やっぱり皆さんに食べてもらわないといけないんですよね。仲間がつないできたもの、魚だったり海苔だったり、震災を乗り越えてがんばってきたものを皆さんにぜひ、食べて応援してほしいです!オープン戦も始まって、野球の盛り上がりと同時に、魚の消費も盛り上がってほしいですね!

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