福島県漁業協同組合連合会にインタビュー!
「常磐もの」の海の幸、そのおいしさのヒミツ!
三陸常磐エリアの豊かな海の幸などを多くの皆さんに知って、味わって、楽しんでいただくための「ごひいき!三陸常磐キャンペーン」。10月1日(土)・2日(日)の2日間は、遊園地よみうりランドで「ごひいき!三陸常磐物産展」が行われました。たくさんの海産物とおいしい試食を用意してくれた「福島県漁業協同組合連合会」の専務理事・鈴木哲二さんに、そのおいしさのヒミツを聞いてきました!
めひかり、かつお、さんまのポーポー焼き!?
今回の物産展で販売された商品のイチオシはどれでしょう?
福島県沖で獲れた「めひかり」です。15㎝ほどの小さな深海魚で、目が青く光るから「めひかり」。加工方法で肉質の食感がまったく異なるので、今日は唐揚げ・丸干し・開き干しの3種類を持ってきました。もともと脂の乗っている甘みのある魚ですが、試食は唐揚げを用意しました。同じ魚でも味の違いを感じられると思います。
試食のおいしさにびっくりです!
めひかりのほか、いわき市小名浜で水揚げされるかつおやさんま、さばも福島の代表的な魚です。試食で用意した「かつおの焼き浸し」や「さんまのポーポー焼き(いわき発祥の郷土料理。新鮮なさんまのすり身をハンバーグ状にして焼いたもの)」は、私たちが子どものころから食べて育ったいわきの郷土料理です。ぜひ、食べてみてください。
どこのスーパーでも手に入るように
今回のごひいき!三陸常磐キャンペーンに期待することは?
お魚に馴染んでもらって、ぜひとも手に取ってほしいですね。「イベントでは福島のお魚を目にするけれど、スーパーには並んでいない」とよく言われます。そこをなんとか改善して、どこのお店に行っても福島のお魚が並んでいるような状況を作り出したい。消費者の皆さまに理解してもらうためにも、このようなイベントを通しておいしさを伝えていければと思います。
消費者に安心してお魚を食べていただくために取り組んでいることは?
まずはおいしさを知ってもらうことでしょうか。地域に数カ所あった漁協の施設は、東日本大震災で被災して生産能力がなくなりましたが、それらを集約した形で新たに冷凍冷蔵施設を建設し、旬の魚をおいしく凍結・加工できるようにしました。皆さまの口に入る食品を製造しているので、衛生管理をしっかりと行っています。
小名浜の魚市場では、入札の様子が見学できるエリアを設けています。検査過程も含めた販売までの流れをわかってもらえれば、お魚に親しんでもらえるのではと考えています。自分が食べて納得しなければ人に勧められないと思うので、食べてもらう機会を増やしたいですね。
「潮目の海」のお魚たち
福島県のお魚の魅力はなんでしょう?
福島県の沖合いは、冷たい「親潮(千島海流)」と暖かい「黒潮(日本海流)」が交じりあう、「潮目の海」に位置します。豊富な餌となるプランクトンが大量に繁殖し、それを食べに魚が集まるため、栄養タップリの品質のよい魚の好漁場になります。そのお魚は「常磐もの」と呼ばれ、魚種は約200種類を数えます。
種類の多さに驚きです!
最近では温暖化のせいか、トラフグや伊勢海老が水揚げされて、魚種が少しずつ変わりはじめています。底魚といわれるヒラメやカレイはもちろん、かつおやさんま、地方によって呼び名が違うアカムツ(ノドグロ)など多くの魚が水揚げされます。冷凍加工できる魚種は限られますが、ヒラメのスキンレスフィレやめひかりのフィレはワンフローズンなので生食で、お刺身やお寿司にして食べてほしいですね!
「常磐もの=旬の魚」
消費者の皆さまに向けたメッセージをお願いします
「常磐もの」のおいしさを感じてもらえればありがたいです。「常磐もの=旬の魚」。旬を届けることが、一番おいしいものを届けることになると思っています。
これからのシーズン、特においしい海産物や商品はなんでしょうか?
ヒラメは通年、獲れるのですが、11月頃からの旬の寒ヒラメは、一味違う。格別です。気温が下がり、水温も下がると、底魚の水揚げ量が豊富になります。気候がしまってくれば魚のアイテムが増えてくるのです。アカムツや赤次(キンキ)、ヤナギガレイ。さばも11〜12月は旬を迎え、今日の物産展で販売している「塩さばプレミアム」も、一番脂の乗る旬に獲って、加工・冷凍したもの。通常よりサイズが大きくて脂乗り抜群。一段と旨さが違います。
寒ヒラメは生食が一番ですし、冬になればあんこうも。あんこう鍋は最高です。地元でしか味わえないものもあるので、足を運んで、以前とは少し変わりましたが福島の海も見てもらえればと思います。私たちも届けに出かけますが、福島県は自然が豊かで、フルーツ・お米・お酒もおいしい。福島にぜひ、お出かけください!